甲鉄城のカバネリ 海門決戦 評価

2019年春公開『甲鉄城のカバネリ 海門決戦』をネタバレ無しで、感想・評価とあわせてレビューします。 ※ネタバレ有り感想は、ページ最下部に掲載しています。 おすすめ度:★★★★★(92点) 一言感想 :こんな「カバネリ」が見たかった!!完璧なアクションエンタメ活劇。 甲鉄城のカバネリ海門決戦超面白かった Amazon prime入ってて良かったと思ったわ. Powered by 引用をストックしました引用するにはまずログインしてください引用をストックできませんでした。再度お試しください限定公開記事のため引用できません。

映画、アニメ、漫画などの物語文化についてあれこれ考えています!monogatarukamさんは、はてなブログを使っています。あなたもはてなブログをはじめてみませんか? 今回はテレビシリーズでも高い評価を受けた   総集編映画から1年半くらい過ぎてからの新作になるのかなぁ  「  「ちなみに、本作は劇場では2週間限定公開ですが、Netflixではすでに世界中で配信されています。  カバネリのテレビシリーズも、当然初出はノイタミナだからテレビアニメなんだけれど、総集編も劇場クオリティでグリグリと動き回って驚いたし」  カエル「総集編だけでも劇場で見る価値は大いにあるよね。 しかも今回はほぼOVAのような、番外編って扱いにはなるんだろうけれど、テレビシリーズよりもクオリティが上がっているのでは? と思うシーンも満載だし!」主「 多分上映時間の関係とかもあるのだろうけれど、できれば完全な形で見せて欲しかったかなぁ。 カエル「では、もう既に賞賛モードですが感想記事のスタートです!」        2016年4月からフジテレビ系列の”ノイタミナ”枠で放送されていたオリジナルアニメ『甲鉄城のカバネリ』の新作となる中編作品。劇場では2週間限定上映の他、Netflixでも公開されている。 テレビシリーズに引き続いて荒木哲郎が監督を勤める他、今作では脚本も担当する。テレビシリーズでは脚本を務めた大河内一楼が構成、キャラクター原案に美樹本晴彦総作画監督に江原康之、音楽に澤野弘之などのおなじみのスタッフが勢ぞろいする。 キャストには畠中祐、千本木彩花、内田真礼などの他、今作オリジナルのキャラクターである大名、景之役に三木眞一郎が起用されている。   近代へと移り変わり、蒸気機関などが発達した極東の島国・日ノ本(ひのもと)ではカバネと呼ばれる蘇る死者たちとの対決を行っていた。日ノ本の要であった甘鳥幕府を失ったため、それぞれの生存圏を防衛するべく幾つかの勢力圏に分かれていた。分厚い装甲に覆われた蒸気機関車『鋼鉄城』に乗る主人公、生駒たちは北陸の要衝”海門(うなと)”にいた。 5年前にカバネによって落とされていた海門を取り戻し我が物にしようとする北陸連合軍と共同作戦を行い、奪還しようとしていたのだが……     では、Twitterの短評からスタートです!  荒木哲郎、ここにあり! これは今年屈指のアクションアニメ作品となるのでは!?  カエル「いやー、もちろんシリーズものの続編であり、中編ということもあって単純に他の映画と比べることはできないけれど、これほどの作品に仕上がっているとは驚きだよね!」主「 つい先月も大絶賛した音楽シーンの圧倒的な魅力を打ち出した カエル「特に本作は誰もが 無名ちゃんの可愛らしさと、スピード感あふれるアクション描写が見どころです!」主「また、ラストのEDでは衝撃の映像もあり、そちらもクオリティの高さに驚く内容になっています!」     あれ? テレビシリーズも荒木監督なんだから、この言い方はおかしいんじゃないの? ……なんというか、カバネリは荒木哲郎のエッセンスがすごく濃い印象なんだよ カエル「元々アクションが見応えのある作品を中心に活躍されているし、アニメが好きな方には知られた監督だったよね?」主「  直情的で熱血漢で、正直に言うと見ていてイライラしてくるようなタイプでさ」 カエル「まあ、現代的というとなろう系ではないけれど、ちょっと斜に構えていたり、沈着冷静だったりするのかなぁ。そもそも、美樹本晴彦のキャラクターデザインだって、もちろん現代でも通用はするけれどマクロスなどの印象が非常に強いから、どことなく全体的に昭和にも見えてくるというか……」主「作品自体が時代劇であり、また特殊なスチームバンクの世界観を採用していることからもキャラクターデザインの独特な部分などは、決定的な古さを感じさせないんだけれど……そもそも、映像表現が新しいしね。 カエル「正直、評判のいい主人公ではないよね。しかも熱血漢だけれど圧倒的な力を持つわけでもなく、知識や考える力もあるけれどカリスマ性もなく、周囲の人がついてこないし…… 主「生駒のキャラクターに関しては荒木監督自身がアニメスタイルの中で カエル「本人が主「でもさ、自分は荒木監督作品は好きなんですよ。 絵コンテや演出をされた どこかしらに陰湿さがある作品が多い印象だけれど、それはそれで味となっている……けれど、オリジナルで作った時にはそれが良くも悪くも出てしまったのかな、という印象」    今作ではテレビシリーズで脚本を務めた大河内一楼は構成に、脚本には荒木哲郎監督がクレジットされています やっぱり、それもあって荒木成分が濃い作品なんじゃないかなぁ カエル「実際のところは荒木監督が脚本を担当されたことは初めてなので、脚本家としての荒木成分が何なのか、ということは難しいところがありますが……」主「この作品を作る際に難しい条件がいくつかある。   この作品で終えるのであれば、もちろん大きな物語上の発展をさせてもいい。 だけれど、今作を見る限りでは間違いなくここで終わらない。 まだまだ続くし、いくらでも続けられるように作っている。 となると、2番につながってくるわけだ」 カエル「つまり、 最近だと主「以前にも語ったけれどカバネリの最大の問題……これはゾンビ物全体の問題だけれど カエル「例えば主「ゾンビと意思疎通ができて……という案などもあるだろうけれど、少なくともカバネリの中ではそのような勝利条件が未だに提示されていない。兄様を倒そうが、今作の敵を倒そうが、対カバネ戦の大勢には全く影響がない。   カエル「そして初見さんにも優しい作りになっているし、ファンには接待が過ぎると思うほど嬉しいシーンが山盛りだったしね」主「そこも含めてバランスも見事。 脚本までコントロールしたからなのか、荒木監督らしさを感じさせる上にサービス精神旺盛な作品になっているし、その代表作といえる作品に仕上がっているようにも感じられたな」        では、ここからはネタバレありで語っていきます! 今作では映像のメリハリがしっかりとしていたな カエル「 一応エンドクレジットでは生駒が1番上だけれど、主「冒頭では こういう冒頭で観客に圧倒的なアクションで作品の魅力を伝えるのを自分なんかは”  カエル「踊るように銃を使うシーンだけでも、初見さんに本作の見るべきポイントをわかってもらえるもんね」主「他にも序盤の無名と鰍(かじか)が微笑ましい会話をするシーンでは色味を淡くしており、表情や仕草なども記号的表現が増えている。無名が慌てて釈明するシーンは腕が増えるように描写されているけれど、これはシリアスなアクションシーンでは絶対にできない表現だ。  カエル「そもそもそんな余裕が皆無だし、ここまでアットホームな作品だっけ? とちょっと驚いたかなぁ」主「     ただ、すべてにおいて絶賛というわけではないんだよね? ……カバネリって結構ガバガバなところがあるんですよ カエル「そのカバネリらしい欠点を箇条書きにしていくとこのようになります」  主「だいたいこのあたりになるけれど、1番最初の主人公サイドの魅力という点に関しては生駒の熱血漢が空回っているということなどに共通してくる。 カエル「全く何もしていないわけではないんだけれど、大活躍とは言い難いのかなぁ」 主「ただ、これはこれで英断だと思っていて……生駒があんまり動き回るとそれはそれでウザくなりがちになってしまう。カバネリはテレビシリーズ後半の兄様もそうだけれど、キャラクターが爽快感を与えるようにはなっていないのが欠点といえば欠点。 ただ、群像劇としてみた場合は悪くないんですが…… カエル「カバネリに限った話ではないのかもしれないけれど、指導者層が有能な作品って最近そんなに見ていないような……」主「 これは菖蒲もそこまで有能な指導者ではないんだけれど、今作では檄を飛ばすくらいの活躍だからその粗が目立ちにくくなっている印象だな」 カエル「まあ、言ってしまえばご都合主義っぽい部分だよねぇ」主「この辺りがガバガバといえばそうなんだけれど、でも圧倒的な映像表現と夜戦と戦闘終結後の美しい朝焼けからの描写のメリハリなどでカバーしているとも言える。 また、これも難しいところでさ……有能な指揮官ばかりが出てくるのが果たしてカバネリらしいのか? とか、色々と考えてしまうなぁ」    この作品を物語として高く評価するテーマってどこになるの?  カエル「生駒はカバネリという、人間でもカバネでもない存在になった時に 主「言うまでもなく、ここは生駒と無名、景行と深雪は対の存在として描かれているわけだ。つまり、カバネリになったとして、どちらの道を歩むのか? という問いが行われている。  カエル「カバネにも痛みや恐怖があるから襲ってくるんじゃないのか? ってところだね」主「景行は最後には人間となり、美しい景色と雪を目撃している。このシーンでは美しい花や新芽が芽生える姿ともに、枯葉も描かれており生と死のサイクルを描き、まさしくこの作品を……人間とカバネを等しく扱い美しく描いたシーンだと感じられた。 こ また、最後の生駒と無名の様は カエル「ふむふむ……」主「 なんで雲母があんなにピンピンしているんじゃ! とか、ここまでラブラブした作品じゃなかっただろう! とか色々と突っ込みたいことはあるんだけれど、それでもこれだけの映像クオリティを見せられたら満足感が高いよなぁ」    では、この記事のまとめです!  これは予想以上の掘り出し物でした!  カエル「ちなみに、ラストのダンスについては?」主「 ロトスコープらしいけれど菖蒲の長い髪の揺れ方だったり、振袖の動き、旗の揺らめきなど細かいところも快楽性があるし、アニメの持つ音楽と映像の融合というエンタメ性が非常に高いシーンとなっている。 カエル「近年のアイドル&音楽アニメ戦国時代の中で、意外なところからとんでもない作品が出てきたね……」主「これから先どのような展開をするのかはわからないけれど、非常に楽しみな作品です!」