甲状腺 細胞診 クラス3

乳腺エコーでしこりが見つかり、細胞診でクラス3 乳管上皮は過形成状態。 Usual ductal hyperplasia(UDH)が示唆される。 しかし部分的には、軽度~中等度の異型が見られ、また形態学的に概ねmonotonousであり、atypical 超音波検査では、観察したい部位にジェルを塗って、プローブという機械を当てると、プローブの先にある部分が画面に写ります。時間がかからず、かつ放射線を用いないことが利点です。がんは周りの正常な組織に染み入るようにして広がっていく性質があります。このことを「浸潤(しんじゅん)する」と言います。TNM分類では、がんそのものが、周りの正常な組織に浸潤した範囲を評価します。甲状腺の周りには喉頭、気管や食道などがあり、声帯の動きを担当する神経もあります。がんの大きさとともに、周りの構造物にどれくらい広がっているかも評価します。がんが甲状腺から離れた臓器に到達して増殖している場合です。つまり遠隔転移がある場合です。がんが甲状腺にとどまっており、がんの大きさが2cm以下で、リンパ節転移がない場合です。※甲状腺の外への広がりの評価は、目で見えるもの、もしくは画像検査で明らかな場合を言います。取り出した甲状腺を顕微鏡で観察してからの、甲状腺の外への広がりは問いません。MRI検査にはCT検査より筋肉などの柔らかい組織を詳細に評価できる利点があります。そのため、がんが筋肉へ入り込むように広がっている様子(浸潤)や、血管への浸潤などが評価可能で、手術可能ながんであるかを評価する点で重要な検査です。ただし、頸部リンパ節の観察ではCT検査に劣ります。ステージやクラスといった言葉を日頃あまり聞き慣れていない場合は、どうしても混同してしまいがちです。お医者さんから病気の説明を受ける際は、聞き間違えないように一度言葉の指しているものを確認してから臨んだほうが良いかもしれません。がんが背骨の前の筋肉や、頸動脈の周り、肺の間にある縦隔の血管の近くまで広がっている場合です。リンパ節の転移はあることも、ないこともあります。手術後に乳頭がんと濾胞がんでは定期的に測定します。甲状腺を完全に取り除いた後(全摘出後)に、再発の有無の確認に定期的にサイログロブリンの血液検査を行います。サイログロブリンは甲状腺でのみ作られるため、甲状腺を全摘した後は血液中には存在しません。甲状腺全摘した後に一旦下がったサイログロブリンが再度上がった場合には、再発や転移を疑います。検査後は放射線が微量ながら身体から出ていますので、周りの人に被曝させないよう、人ごみを避けるなど気をつけて生活をします。頸部中央区域リンパ節より、もう少し離れたリンパ節として、首の横にあるリンパ節(外側区域リンパ節)と、鼻の奥の両側にあるリンパ節(咽頭後リンパ節)に甲状腺がんが転移することもあります。2018年1月から甲状腺がんのステージ分類の基準が変更されました。2016年に発行されたUICC『TNM悪性腫瘍の分類 第8版』に沿って日本で用いられるステージ分類も変更されました。甲状腺がんかそうでないかは血液検査で診断はできません。治療方針を決定する際に血液検査を参考にします。どちらも治療は手術が基本です。がんの広がりに応じて、甲状腺の一部を取り除く手術か、甲状腺を全て取り除く手術を行います。周りのリンパ節を取り除く手術も一緒に行います。ホルモン治療や放射性ヨード内用療法は効果が期待できません。手術ができない場合には分子標的薬の使用を検討できます。超音波検査では画像の特徴からこれらの区別が可能です。超音波検査のみでは判断がむずかしい場合には、病理検査や腫瘍マーカーを参考にします。腫瘍が甲状腺の中にとどまっていてリンパ節の転移がある場合もしくは、腫瘍が甲状腺の外に広がっている場合です。肺や骨などの遠い臓器への転移がない場合です。甲状腺がんはしばしば頸部リンパ節への転移を起します。そこで、甲状腺がんが見つかっている人に頸部リンパ節の腫れがあった場合には、超音波検査、CT検査、PET-CT検査を行って、甲状腺がんのリンパ節転移かどうかを総合的に判断します。穿刺吸引細胞診ではリンパ節にがん細胞があるかどうかを見て判断することができます。腫瘍が甲状腺の外に広がっており、頸部の皮下組織、喉頭、気管、食道、反回神経のどれかに広がっている場合です。リンパ節の転移はあることも、ないこともあります。手術、抗がん剤治療、放射線治療(外照射)を組み合わせて治療します。抗がん剤治療と放射線治療で取り切れる大きさになった場合には手術を行います。ステージIの乳頭がんでは10年生存率が95.9%、濾胞がんでは10年生存率が100%というデータがあります(100%と言っても、そのデータ以外で当てはまらない例はあります)。どちらも治療は手術が基本です。甲状腺を全て取り除き、周りのリンパ節も一緒に取り除きます。甲状腺がんでPET-CT検査を行うのは、頸部リンパ節転移の有無を確認する目的と、遠くの臓器への転移がないかどうかを調べる目的があります。治療後にも、再発の有無を判断するために、定期的なPET-CT検査を行います。まれですが、穿刺した針が血管を傷つけた場合は、検査後に穿刺部位が腫れることがあります。出血を防ぐため細胞診を行った日は激しく首を動かしたり、運動したり、飲酒したり、長時間入浴したりすることは避けてください。穿刺した場所が大きく腫れた場合は、検査をした病院に問い合わせてください。未分化がんについては、1年生存率が16.0%、5年生存率が7.5%としたデータがあります。厳しい数字ですが、治療としてできることはあります。甲状腺がんの検査には2つの目的があります。甲状腺がんかどうか診断することと、甲状腺がんと診断された後で、進行度を把握することです。目的にあわせて検査を使い分けます。検査方法や診断基準について見ていきましょう。それぞれの目的に対して、穿刺吸引細胞診によってわかることなどを説明します。甲状腺がんのある部位からだいぶ離れたところのリンパ節にがん細胞が見つかった場合は、がん細胞が広範囲に転移していると判断します。つまり、甲状腺がんの周りから遠くの場所までの間にあるリンパ節のすべてを順々に転移してきたと考えます。治療は手術で甲状腺を全て取り除き、周りのリンパ節も取り除いたうえ、放射性ヨード内用療法を行います。腫瘍が甲状腺の中にとどまっている場合です。リンパ節の転移はありません。手術で切り取れる場合には手術を行います。手術が難しければ、抗がん剤治療や放射線治療(外照射)を行い、取り切れる大きさになった場合には手術を行います。ヨードを枯渇させるために、検査前2週間は摂取するヨードを制限します。昆布、ひじき、わかめ、海苔などのヨードを含む食品を避けます。病理検査では甲状腺がんであるかどうかだけではなく、甲状腺がんであれば組織型も調べることができます。組織型とは、がんを顕微鏡で見た時の特徴による分類です。甲状腺がんの治療を選択する時には、がんの進行度とともに、組織型が大変重要になります。甲状腺がんの組織型には乳頭がん、濾胞がん、髄様がん、未分化がんなどがあります。全国がん(成人病)センター協議会の生存率共同調査(2018年2月集計)ステージは国際的な基準(UICC TNM分類)から決まっています。治療を受けるために分類の基準を覚える必要は全くありません。しかし、ステージ分類は治療方法を決定する上で非常に重要です。また、自分のがんがどのくらい進行しているのかなどが、ステージ分類に自分の状況を当てはめることで理解しやすくなります。MRI検査では画像から病気を見分けやすくするため、ガドリニウムを含む造影剤を注射して検査を行うことがあります。ただし、腎臓の機能が悪いと、造影剤は使用できません。ステージIIIの乳頭がんでは10年生存率が84.1%、濾胞がんでは10年生存率が71.4%というデータがあります。超音波検査では、甲状腺に周りと違うかたまり(腫瘤)があるかどうかを判断します。腫瘤があれば、その形、内部の構造、血流の有無などを観察して、どのような病気かを判断します。ほとんどの場合でがんかどうかが見分けられますが、一部診断が難しい場合もあります。身体診察では、頸部(首)の触診や、ファイバースコープ検査を行います。がんの場所から最も近くて転移しやすいリンパ節を所属リンパ節と呼びます。TNM分類では所属リンパ節転移がある範囲を評価します。ステージIIIの髄様がんに対する治療は手術が基本です。遺伝性の髄様がんなら甲状腺を全て取り除きます。遺伝性でない髄様がんでは、甲状腺の全部または一部を取り除きます。周りのリンパ節も一緒に取り除きます。甲状腺がんの所属リンパ節は甲状腺のまわりにあるリンパ節で、頸部中央区域リンパ節と呼びます。以下ではそれぞれのステージがどんな状態かに言い換えて説明します。甲状腺がんの進行度はステージを用いて分類します。ステージとは、がんがどれぐらいの範囲まで広がってきているのかをTNM分類に基づいて評価するものです。ステージを基準としてがんの治療法が決定されます。病理検査の一つの目的は甲状腺がんかどうかを診断することです。病理検査は甲状腺の腫瘤ががんかどうかを調べるときに最も信頼できる検査です。病理検査によってがんかどうかを最終的に判断します。甲状腺内の腫瘤を見分けるには、それが腫瘍性のものか、非腫瘍性のものかを考えます。鼻をファイバースコープが通る時に痛みを感じるため、検査前に鼻の処置を行います。最初に粘膜収縮薬で、鼻の粘膜を収縮させて、鼻の空間をひろげます。次に局所麻酔薬を用います。これらの薬を鼻にスプレーしたり、薬のついた綿棒やガーゼを鼻に入れて処置をします。痛みを和らげられる状態になったところでファイバースコープを挿入します。甲状腺の腫瘍が原因で甲状腺機能が高くなったり、低くなったりすることがあります。あらかじめ甲状腺機能に異常がないかを確認します。甲状腺がんが疑われた場合には、甲状腺がんかどうかを診断するためと、がんの種類を推定するために穿刺吸引細胞診を行います。甲状腺がんだとわかり、甲状腺がんの種類が推定できたら、次にがんの広がりの程度を画像検査などで把握します。がんの大きさやリンパ節転移の範囲などからステージ分類を行います。どちらも治療は手術が基本です。がんの広がりに応じて、甲状腺の一部を取り除く手術か、甲状腺を全て取り除く手術を行います。通常は周りのリンパ節を取り除く手術も一緒に行います。がんが甲状腺のすぐ外側の筋肉までの範囲に収まっている場合で、頸部中央区域のリンパ節転移がある場合です。頸部中央区域とは、気管の前、気管の横、喉頭の前、左右の肺の間のリンパ節を指します。甲状腺シンチグラフィ検査は、通常は甲状腺がんかどうかを診断するためではなく、甲状腺がんの手術後の経過観察で行います。手術後に残存した甲状腺組織がないかを確認する、甲状腺がんが転移していないかを確認する、放射性ヨードを使う治療の効果が見込めるかを確認するといった目的で使います。ステージは大きくはステージⅠからステージⅣまでに分かれます。甲状腺がんではさらに細かくステージIVA、ステージIVBのように分けます。国際的にはローマ数字(Ⅲなど)で書き表すのが普通ですが、このサイトではアラビア数字(3など)で記載しているところもあります。甲状腺がんの治療方法の決定に重要なことは、組織型とステージ分類です。細胞診、画像検査、血液検査などから判断された組織型とステージ分類に応じて治療を選択します。手術で切り取れる場合には手術を行います。手術が難しければ、抗がん剤治療や放射線治療(外照射)を行い、取り切れる大きさになった場合には手術を行います。その他の自覚症状としては声がれなどがあります。甲状腺がんの声がれでは一般的にはのどの痛みなどは伴いません。声がれが持続している期間や、症状の変化が参考になりますので、医療者に伝えてください。ステージIの髄様がんに対する治療は手術が基本です。遺伝性の髄様がんなら甲状腺を全て取り除き、遺伝性でない髄様がんなら甲状腺の一部を取り除きます。周りのリンパ節も一緒に取り除きます。細胞診の評価では、クラス分類を使います。クラスとは、見ている細胞がどの程度がんらしいものなのかを分類したものです。クラスⅠはがんを疑うものが全くない状態で、クラスⅤはがん細胞がはっきりと見えている状態です。甲状腺シンチグラフィ検査の前には準備が要ります。準備をする目的は、残存した甲状腺組織や再発・転移した甲状腺がんの組織に放射性ヨードが十分取り込まれるようにすることです。クラスⅡ :良性異型(変形しているが悪性ではない形)の細胞がある病理検査は甲状腺の腫瘤ががんかどうかを調べるときに最も信頼できる検査です。病理検査によってがんかどうかを最終的に判断します。さらに、甲状腺がんの中でもどんな種類のものか、リンパ節転移はあるかといった判断もできます。手術や放射線治療、抗がん剤治療には副作用などによって望ましくない結果(有害事象)を伴う恐れがあります。有害事象の出やすさは治療前の全身の状態などによっても違います。そこで、血液検査によって治療の負担に身体が耐えられるかを調べておけば、妥当な治療を選ぶための参考にすることができます。持病や常用薬によって、今後行う検査を検討したり、治療の選択を検討する必要がありますので、医療者に伝えてください。TNM分類は、がんの広がり(T)、所属リンパ節転移(N)、遠隔転移(M)をそれぞれ段階に分けて評価をします。甲状腺がんではT・N・Mの3点に加えてがんの組織型と年齢によってステージ分類を行います。甲状腺がんのステージは、T分類、N分類、M分類、年齢の組み合わせによって決めますが、基準は組織型によって違います。組織型ごとのステージの決め方を下の表に示します。統計では、ステージ4Aとステージ4Bを一緒にして、ステージ4の乳頭がんで10年生存率が61.3%、濾胞がんで10年生存率が35.0%というデータがあります。ステージIVAの髄様がんに対する治療は手術が基本です。遺伝性の髄様がんなら甲状腺を全て取り除きます。遺伝性でない髄様がんでは、甲状腺の全部または一部を取り除きます。がんが甲状腺のすぐ外側の筋肉を超えて広がっている場合、甲状腺の一部を取り除く手術ではがんを取り切れない可能性が高く、甲状腺の全部を取り除きます。周りのリンパ節も一緒に取り除きます。腫瘍が甲状腺内にとどまっていて、大きさが4cm以下です。リンパ節転移はありません。組織型とは病理検査で区別される乳頭がん、濾胞がん、髄様がん、未分化がんなどの種類のことです。ステージ分類とは、がんがどれくらいの範囲まで広がってきているのかを画一的に評価するものです。ステージを基準としてがんの治療法が決定されます。生存率の統計もステージ分類に基づいています。組織型とステージで分けた生存率のデータがあるので表に示します。甲状腺がんで最も多い乳頭がんは特徴的な細胞があるため、細胞診で見分けがつきやすいがんです。一方、濾胞がんは細胞診のみでは良性の濾胞腺腫との区別がつきません。手術で取り出した腫瘍を顕微鏡でよく観察し、まわりの組織へ染み出している見た目があれば濾胞がんの診断となります。ステージIVBの髄様がんに対する治療は手術が基本です。甲状腺の全部を取り除きます。周りのリンパ節も一緒に取り除きます。ステージIIの乳頭がんでは10年生存率が92.1%、濾胞がんでは10年生存率が93.9%というデータがあります。リンパ節転移には遠隔転移と違った性質があります。リンパ液の流れには、血液を送りだす心臓のようなポンプがありません。リンパ液は臓器の間をゆっくりと流れています。このため、がん細胞がリンパ液に乗ったときは、いきなり遠いリンパ節に転移することがなく、隣のリンパ節へと順々に広がっていきます。その方法は、体内でヨードを枯渇させることと、甲状腺刺激ホルモン(TSH)を増やすことです。55歳未満で見つかった乳頭がんと濾胞がんは、がんが離れた臓器に転移(遠隔転移:えんかくてんい)していなければすべてステージIとします。カルシトニンは甲状腺の傍濾胞細胞で作られている物質です。髄様がんは甲状腺の傍濾胞細胞から発生するため、カルシトニンを作ることがあります。たとえば、甲状腺がんのうち、濾胞がんは穿刺吸引細胞診では言い当てられません。濾胞がんらしいかどうかは、腫瘍が周りに染み入って広がっているかどうかで判断します。正確には手術で摘出した腫瘍を顕微鏡で見ないとわかりません。がんが甲状腺にとどまっていて2cmより大きいか、甲状腺のすぐ外側の筋肉まで広がっている場合で、リンパ節転移がない場合です。甲状腺がんの中で、乳頭がんや濾胞がんと呼ばれる種類のがんはヨードを取り込む働きを持っています。そのため、甲状腺シンチグラフィ検査でがんがある場所を探せます。乳頭がんや濾胞がんが手術後に取り残されたり、離れた場所に転移したりしても、ヨードを取り込んでいる場所を甲状腺シンチグラフィ検査で探すことができます。また、検査前に体内の甲状腺刺激ホルモン(TSH)を増加させます。TSHは甲状腺ホルモンを作る司令を出すホルモンです。TSHが体内で増加すると、甲状腺ホルモンをたくさん作ろうと甲状腺組織がたくさんヨードを取り込みます。乳頭がんや濾胞がんも正常な甲状腺組織と同じように、TSHの司令に反応してヨードを取り込みます。TSHを増加させる方法には、甲状腺ホルモンの内服を一時中断する方法と、TSH製剤の注射を行う方法があります。サイログロブリンの値は手術後の再発の監視などに役立つことがあります。治療は手術が基本です。手術で甲状腺を全て取り除き、周りのリンパ節も取り除いたうえ、放射性ヨード内用療法を行います。ステージIIの髄様がんに対する治療は手術が基本です。遺伝性の髄様がんなら甲状腺を全て取り除きます。遺伝性でない髄様がんでは、甲状腺の全部または一部を取り除きます。周りのリンパ節も一緒に取り除きます。MRI検査は磁気を利用する画像検査です。放射線を使うことはありません。CT検査と同様、がんの広がりを観察します。髄様がんは細胞診で見分けがつくこともありますが、血液検査のカルシトニンやCEAの値も参考にして最終的に診断を行います。リンパ節転移は、がん細胞がリンパ液の流れに乗って到達したリンパ節で増殖することを指します。対して、血流にがん細胞が乗っかって離れた臓器に転移するのが遠隔転移です。あわせて、頸部リンパ節への転移の有無を評価します。リンパ節転移を探すには超音波検査とCT検査を組み合わせます。超音波検査では、腫瘤の形、内部の構造、血流の有無などを評価できます。