猫 心筋症 咳
皆様こんにちは。猫のしもべリーダー兼尼僧の尾田嵩月です。春も鮮やかに終焉が近づき、夏が近づいていますね。いかがお過ごしでしょうか?しもべライフを満喫されておりますでしょうか?今回は、ちょっと怖い猫様の病気についてお話しさせて頂きます。 猫様の病気は沢山ありますし、奴らは身体に異常をきたすと、ゴロゴロと喉をならし、自身で治癒させようと最大限に普通を装ってくれます。尚且つ、基本寝ていることが多く、体調が悪くて寝ているのか、わかり難いったらないです。 そして、今回お題になっております、肥大型心筋症。 この病気も気づき難い病気で、症状が出た頃にはかなり進行しているというケースが多いのです。ただでさえ、猫様は体調不良の際には基本自己治癒を目指される生き物です。自己治癒能力も高いの私達しもべが気づきにくい状態です。 この病気は遺伝性がある病気でもあれば、全年齢に発症します。そうでない場合は4歳から6歳の若年での発症率が最も高い!発症すると下半身不随、呼吸困難、突然死を招きます。 今回はこの、肥大型心筋症について、初期症状や、異変などほんの一例ですが、皆様にお伝え出来たらと思います。   実は先代の我が家の永遠の貴公子「政宗」様が、この肥大型心筋症で長く闘病しておりました。そして突然死という形で、待ったなしの別れを私は経験しています。 あれは今から8年前。政宗様は、人間大好き大歓迎でお愛想をし、誰からも愛され青年期特有の元気さ一杯に過ごしていました。その当時は4歳でした。  しかし、同時期に今思えばおかしな事が幾度かありました。お遊びのお相手をしていましたら、少しいつもより息が荒く、口が開いていることがたまにありました。 その時はちょっと、はしゃがせ過ぎたか位にしか思っていませんでした。それからしばらく経って、何度か咳をしました。1か月の間に3回程。頻度があまりに少なく、風邪気味か?と温かくさせてお休み頂きました。その後咳はおさまり、しばらく元気に過ごしていました。  しかし、それから半年、急にワンちゃんでいう、臥せの体制をとり、咳込みはじめました。 おかしいと思いすぐに病院へ。その間も何度も激しく咳き込んで焦りました。何かあるなと覚悟はしていました。レントゲンに血液検査、エコーもとり診断を待っている間も政宗は咳込み、苦しそうでした。 診断は、肥大型心筋症でした。幸い服薬で咳込や息切れの症状は抑えられるとのことで、しっかり症状が収まるまで服薬治療となりました。ホッとしました。しかしこの先に大きな落とし穴があったのです。  確かに服薬を続けると咳はや息切れは収まり、いつもの政宗に戻りました。見た目は健康そのもの。病気の発見から一年が過ぎたころ、主治医の先生より肥大した心臓も落ち着いているから、服薬も中止してよいと許可がおり元の生活に戻りました。 が、・・・2年後再発。おまけによりひどくなった状態でした。いつも息切れをし、咳込は前より酷く、沢山の服薬、週一の通院で政宗は悲鳴のような声で鳴くようになりました。鳴くというより、泣くだったんだと思います。 見るに見かねて、政宗の今後の猫生を真剣に考えました。そして辛い治療、服薬を繰り返し大変な日々を過ごさせるより、政宗らしく生きてもらうことを選びました。本当に辛い時のみの服薬に切り替え、自宅療養をしてもらいました。 すると、政宗は泣きが鳴きに戻り、以前の穏やかな顔になり、咳込や息切れはありながらも、毛ツヤも良くなり、静かにほのぼのと過ごしていました。この時8歳直前でした。  それから2年。朝、子供たちにいつもの、いってらっしゃいをした政宗は突然旅立ちました。恐らく、血栓が脳や心臓に詰まり突然死。 あの光景は忘れられません。最後苦しかったのでしょう。苦しい顔でした。ただ、不思議なことに子供達が帰り家族全員が揃ったら、とても穏やかな表情になってくれたのです。 今も私の選択は良かったのかと考えます。忘れられることもできずお骨も一緒にいます。   皆様この経験談に初期症状と肥大型心筋症の怖さが詰まっています。おわかりいただけましたか? まとめますと、まず初期症状から段階をおって病状は悪くなる一方ということ。初期では運動などした時に、これまでなかったような息切れをする。特に口が開くような息切れ。猫は口呼吸しません。鼻呼吸です。 それなのに口を開けなければならないような息切れ。これは見落としがちですが、こんな時は猫様も横になって休みます。そこをよく見て下さい。 口を開けた呼吸をしている、お腹、胸、肩甲骨まで上下するような呼吸をしていると、症状の初期段階の可能性があります。いつも以上に寝る。暗い所に引きこもる。寝ながらずっとゴロゴロいっている。 など、小さな異変は気づきにくいですが、 次に咳。これは風邪などの時もありますが、咳が出るようになったら、初期症状とは言えないかもしれません。先に記した通り猫様は口呼吸しませんから、咳き込むと息が吸いづらくなります。 皆さんも試しに咳をする時に鼻で空気を吸い込もうとしてみて下さい。これは難しいです。咳をしている時口で呼吸しているんです。となると口呼吸をしない猫様は呼吸困難になります。呼吸困難になると、血液内の酸素濃度が激減し失神することもあります。 そして一番怖いのは酸素濃度が下がると血液は粘度がでます。詳しく科学的、解剖的にお話しできればいいですが今回は長くなるのでカットしますが、血液が粘り所謂ドロドロ血液になると血栓を作ります。これが下半身不随、心筋梗塞、脳梗塞などを招き突然死の大元なのです。  猫の心筋症は肥大型だけでなく、拡張型など様々ありますが初期症状を見逃さないことがその後を大きく左右するということは確実です。息切れ、咳を見逃さないのは早期発見に繋がります。 咳をしたら風邪気味じゃないと判断したら大きな病気が隠れているサインかもしれません。突然死はお互い辛いですし病気は日々の暮らしを変えます。ぜひ初期症状を見逃さないようにしもべ街道を全うしていただきたいと思います。 【この記事を読んだ方におすすめ】 この記事が気に入ったら現在の愛犬と運命の出会いを果たした飼い主さん。一緒に暮らしてみたからこそわかる魅力をたっぷり教えてもらいました!日本犬と暮らす方々に、その愛で方を聞く人気シリーズ。読めばあなたも日本犬のあふれる魅力に気付くはず!岡山の真言宗寺院にて尼僧をしております。動物大好きで、特に無類の猫狂い。僧侶という立場から、動物と人間のドラマに立ち合いもすれば、いち人間として命と向き合おうと、様々奔走中。飼い猫は宗近(むねちか)阿久里(あぐり)勘太郎(かんたろう)の男三兄弟で一歳です。Copyright © – おすすめ記事 –猫を飼いはじめて20年。完全な猫派です。 猫のフィラリア症!予防の薬は必要?症状や治療法なども! <猫の心筋症> 猫に多い肥大型心筋症は、 分かりやすく言うと 心臓の筋肉が厚く(肥厚)なって、 心臓がダメになってしまう(機能 低下) 病気 です。 心臓から全身に送り出す、 突然、心臓病と告げられてどうしたらいいのか… 病気について、治療法について知りたい 猫の咳が出る場合、病気か自然現象なのか判断に迷うことがあります。ただの咳だし…と考えていると重篤な病気を引き起こす可能性もあります。 特に怖い病気で猫の咳が出るのは心筋症です。 猫の咳、病気かどうか迷ったら. 毛球症は、毎日のブラッシングとキャットフードで予防ができます。飼い主さんができる予防はきちんとしてあげましょう。<ヘアボール ケア>は、最適に調整された栄養バランスによって猫の健康的な毛玉の排出をサポート。<総合栄養食>毛玉が気になる成猫用。<総合栄養食> 突然、心臓病と告げられてどうしたらいいのか… 病気について、治療法について知りたい 猫にはいろいろな種類がいます。種類によって大きさや性格も変わってきますが、スコティッシュ・フォールドはどのような猫な...2020.03.06猫を新しく迎えた時には、健康管理についても考えていく必要があります。とくに子猫の時には、予防接種や健康診断だけでなく、「...2020.02.12「〈 アニコム獣医師監修 〉猫との暮らし大百科」は、愛猫との健やかな暮らしをサポートする猫情報サイトです。Copyright © Anicom Insurance, Inc. All rights reserved. 他にも食欲がない、元気がない、常に苦しそうにしているなどのいろいろな症状があります。そういった症状がでた場合は、動物病院で診てもらいましょう。猫が普通の咳をする時は、基本的にしゃがみ込んで頭を下げて咳をします。また、異物などで喉に違和感がある時には、口を開けて数回「ケホケホ」といった咳をします。これらの咳は猫の生理現象なので、そこまで心配をする必要はありません。猫の咳がすぐに治まれば病気の可能性は低いですが、毎日のように連続して咳をしている場合は、病気の可能性があります。上部気道感染症は、人の風邪によく似た病気で、鼻水やくしゃみ、咳や目ヤニ、発熱などの症状がでます。喘息は、アレルギーを引き起こす原因物質などが気管支を収縮させてしまい、咳や呼吸困難などの症状がでる病気です。喘息は発作的に起こり、悪化して発作が重度になると命に関わる病気です。トキソプラズマ症は、トキソプラズマという寄生虫が猫に感染して起こる病気です。咳や息が荒い、嘔吐や発熱などの症状がでます。トキソプラズマ症は人にも感染する病気なので、症状がみられた時は注意が必要です。心筋症は、心臓の筋肉が薄くなったり、厚くなったりするなどの異常が起こり、心臓の動きが弱くなってしまう病気です。咳や息が荒い、食欲不振や元気がないなどの症状がでます。リンパ腫は、リンパ球がガン化してしまうとても恐ろしい病気です。猫白血病ウイルスの感染が関係しているといわれていて、咳や息が荒い、痩せてしまうなど症状が現れます。巨大食道症は、食道の1部分が異常に広がった状態になってしまい、食道の運動の低下により、水や食べ物をすぐに吐き出してしまう病気です。発症すると水や食べ物を胃へ送ることができなくなり、吐いた食べ物が気管から鼻や肺に入る「誤嚥」を起こすことで、咳や発熱などの症状を併発します。毛球症は、猫の抜け毛が体の中で毛玉になってしまい、排出できなくなる病気です。口から毛玉を出そうとして咳をしたり、他にも便秘や食欲不振などの症状がでます。猫の咳がよくでる、毎日咳をしている、連続して咳をしているという状態は、猫の体にとってはよくありません。飼い主さんが猫の過ごす環境を整えることで、猫の咳を予防できる場合があります。ワクチンを接種することで、猫の上部気道感染症やリンパ腫に関係しているといわれている「猫白血病ウイルス感染症」を予防することができます。大人になった猫にも感染症のリスクはもちろんあります。外を散歩する猫や喧嘩しやすい猫は、感染率も高くなります。 猫の心筋症とは、心臓の筋肉である心筋(しんきん)になんらかの異常が起こり、心臓の機能が損なわれた状態を指す広い概念です。 心筋症はその原因により数種類(肥大型・拡張型・拘束型)に分類されますが、いずれも発症理由はよく分かっていません。 猫も咳をすることがありますが、心配のいらない咳なのか病気の咳なのかは、普段から猫が咳をする時にどのような状態で咳をするかよく観察しておくといいでしょう。猫がどのような時に咳をするのか、咳をした後に音がするかなどを観察しておくことで、動物病院に行った時に獣医師さんにスムーズに猫の症状を伝えることができます。飼い主さんは、毎日猫が快適に過ごせるよう、生活スペースを作ってあげることも大切です。ペットの専門店コジマに併設する動物病院。全国に14医院を展開。内科、外科、整形外科、外科手術、アニマルドッグ(健康診断)など、幅広くペットの診療を行っている。動物病院事業本部長である小椋功獣医師は、麻布大学獣医学部獣医学科卒で、現在は株式会社コジマ常務取締役も務める。小児内科、外科に関しては30年以上の経歴を持ち、幼齢動物の予防医療や店舗内での管理も自らの経験で手掛けている。