リコー GRデジタル 違い
1.1 なぜ「gr」なのか。欲しかった理由など; 1.2 最新モデル「gr ii」との違い; 2 無骨なデザインがかっこいい。リコー「gr」実機フォトレビュー. ただいまWEST2階では期間限定企画として リコーGRシリーズの初代機から現行モデルまでを一堂に集め、 ご自由にお試し頂ける【Touch the GR】を実施しています! GRの購入を考えているけど、どれを選んだらいいか分からない・・・ そんなお悩みをお持ちの方は是非WEST2階までお越し下さい! マップカメラスタッフによるフォトブログ。ただいまWEST2階では期間限定企画としてGRの購入を考えているけど、どれを選んだらいいか分からない・・・ 検索閉じる最新記事7月27日 00:00写真家2名+製品担当者がトーク 東京カメラ部と共同開催7月25日 11:007月25日 06:007月24日 06:00薄型キットレンズ、新バッテリー、Webカメラ化の予定など7月24日 00:00レンズ選びのポイント、ライティングを楽しむヒントもプロカメラマンが“画面写り“のコツも伝授 背景写真DLつきX-H1を超える手ブレ補正能力 連写追従もチェックオリンパスZUIKOレンズ 写真家インタビュー優しく柔らかいイメージを作り出す最高の組み合わせオールド&ニュー「名機のアルバム」Reported by 吉森信哉これまで「今回からは「オールド&ニュー『名機のアルバム』」として、懐かしいデジカメとともに、シリーズの系譜を受け継ぐ最新モデルをお借りして、いろいろと見比べてみたいと思う。そうすれば、当時の雰囲気がお伝えしやすいし、シリーズ全体の進化の過程がハッキリ見えてくる。さて、そんな連載リニューアルの第1弾は何シリーズにしよう?…いろいろ考えた結果、ボクの大好物である“高性能タイプのコンパクトデジカメ”の中から、継承を重んじる「リコーGRシリーズ」を選択した。また、銀塩カメラの「GRシリーズ」を彷彿とさせる、スタイリッシュで質感の高いマグネシウム合金製ボディも注目を集めた。いっぽう「1996年に発売された、銀塩カメラの「リコーGR1」。これが現在まで続いている「GRシリーズ」の源流である。スリムでスタイリッシュなボディの素材には、軽量で強度の高いマグネシウム合金を採用。そこに、歪みの少ない高性能な広角28mmの単焦点「GR LENS」を搭載した。そんな抜群の携帯性と高画質性能を兼ね備えたGR1は、高級コンパクトを代表するモデルとなり、多くのプロやハイアマチュアカメラマンの“頼れるサブカメラ”として支持される。ちなみに、ボク自身も、GR1を“撮影旅行のサブカメラ”として愛用するようになった。その後、ボディ素材のグレードを下げた廉価版のGR10(1998年)。GR1の後継機で、専用レンズフード装着やファインダー内照明が可能になったGR1s(1998年)。新開発の超広角21mmのGR LENSを搭載する派生モデルのGR21(2001年)。GR1sの後継機で、オートブラケット機能やMFモードなどを搭載するGR1v(2001年)。こういったGRシリーズのモデルが発売されたのである。デジタルカメラのGRシリーズは、前出のGR DIGITALから、高画素化されたセンサー(有効約1,001万画素・1/1.75型原色CCD)を搭載し、RAW記録時の書き込み時間短縮や、電子水準器の搭載などを実現したそして、従来の“GR DIGITALシリーズ”よりも格段に大きいAPS-Cサイズの有効約1,620万画素CMOSセンサーを搭載する歴代のGR DIGITALや現行のGR IIを見慣れた者にとっても違和感が感じられない初代「GR DIGITAL」のデザイン。銀塩カメラのGRシリーズでは“パトローネよりも薄いボディ”というのが大きなウリ(パトローネが収納されるグリップ部以外のボディ部分)だったが、そんなスリムなボディラインも踏襲されている。ボディ全体のデザインや、各操作部(ダイヤル、ボタン、レバー)の形状や配置は、初代のGR DIGITALから現行のGR IIまで見事に踏襲されている。しかし、すでに述べているとおり、APS-Cサイズの大型センサーを搭載するGR IIは、全体的にGR DIGITALよりも一回りくらい大きく、そして重くなっている。実際に片手で持ち比べてみると、その違いが実感できる。各自の手の大きさでも変わるだろうが、GR DIGITALだと、GR IIにはない“手のひらに収まる感覚”が得られるのだ。また、どちらもボディ素材にマグネシウム合金を採用しているが、表面処理の違いによる手触り感はけっこう違う。GR DIGITALはざらつきが少なくてスベスベした手触りで、GR IIはざらつきが多めでハードな印象を受ける。レリーズ時の音や感触に関しては、GR DIGITALはメカ音がほとんど気にならない。だが、GR IIの方は「カチッ、カチッ」と、割と大きめのメカ音が生じる。操作面に関しては、基本的には大きな差はないが、よく使う機能の呼び出し・設定に使用する、背面の「ADJ.」のパーツが異なる。GR DIGITALのモノは「ADJ.ダイヤル」だが、GR IIのモノは「ADJ.レバー」なのである。ダイヤル操作とレバー操作に優劣はつけ辛いと思うが、ボク個人は連続的に操作できるGR DIGITALのダイヤルの方が好みだけどね。あとは、露出補正のダイレクト操作などに使用する、背面右上の「+/-ボタン」の形状が少し異なる。GR DIGITALのモノは幅が広めで上下は短め、GR IIのモノは幅が狭めで上下は長め。ま、これはどっちでもイイですわ(笑)。操作面で最も大きく違うのが“各操作のレスポンス”だろう。初代モデルのGR DIGITALは、とにかく超のんびり屋さん!まず、電源ボタンによる起動や終了がのんびり。ボクが試してみたところ、起動:約2秒(作動音が気になる)、終了:約2秒(これも音が気になる…)。一方、GR IIの方は、起動:約1.5秒(作動音が小さくて静か)、終了:約1秒(やっぱり静か)、だった。多くの場合は、起動時間の方を気にすることが多いが、今回の両モデル比較では、終了時間の差の方が気になった。そして、これも圧倒的に違ったのが、画質モードを「RAW+JPEG」に設定した際の“データ書き込み時間”である。同じSDカードを使用して、シャッターを切ってアクセスランプが終了するまでの所要時間を計測した。その結果、GR DIGITAL:約10秒、GR II:約2秒、という大きな違いが生じた。しかも、GR IIの方はバッファメモリに余裕があるので、書き込みが終了しなくても連続的に撮影できるのである。…そういえば、GR DIGITALが発売された直後、実際に「RAW+JPEG」で撮ってみたけど、やっぱ書き込み時間の長さに辟易した記憶があるなぁ~。あと、撮影操作以外に関しては、底部のバッテリー室/カードスロット部分がちょっと違う。GR IIには専用充電池のストッパーが備わっているが、GR DIGITALにはストッパーがなくてスロットのフタで直接押える格好になる。細かい部分ではあるが、ストッパーが備わったGR IIの方が安心感があるだろう。カメラを三脚に固定して撮り比べてみた。GR DIGITALは、画面の周辺部に着目すると開放からF4くらいまで周辺光量低下が感じられるが、像のシャープさに関しては開放でもほとんど変わらない。むしろ、F5.6以上に絞ると逆に少しアマくなってくる。同じ場面をGR IIで撮影したものは、より大型でより高画素なセンサーらしい、とても高精細な描写が得られている。絞り値はF5.6で統一した。レンズ画角はどちらも35mm判換算で28mm相当だが、GR DIGITALのセンサーは約813万画素で、GR IIのセンサーは約1,620万画素。当然、拡大率100%時の“像の大きさ”は違ってくる。そこで、GR DIGITALのトリミング部分に合わせてGR IIの画像もトリミング。同じ範囲になるようリサイズして、両者を見比べてみた。う~ん、この方法で比較すると、やっぱ画素数が約2倍のGR IIの高精細さが際立つよね。通常モードでの最短撮影距離は、どちらもレンズ先端から約30cmである。だが、マクロモード時の近接能力はかなり違う。GR DIGITALは約1.5cmまでピントが合うが、GR IIは約10cmなのである。GR IIも頑張っているとは思うが、GR DIGITALの肉薄感と比べると、どうしても平凡に感じてしまう。「屋外」を選び、画像設定は「普通」(GR DIGITAL)と「スタンダード」(GR II)と同じ設定で、青空に映える朱色の列車を撮り比べてみた。全体的に、GR DIGITALの方がメリハリの効いた描写に思える。また、青空の部分を見比べると、GR IIの方がマゼンタ寄りの色調に思えるが、列車の“朱色”を見比べるとGR DIGITALの方がコクのある色再現になっている。カメラの新旧によって差を感じるのが“高感度性能”である。特に、今回のGR DIGITALとGR IIのように、約10年の大きな隔たりがあってセンサーサイズも大きく違えば、高感度性能の差も大きくなってくるだろう。案の定、GR DIGITALの高感度はキツい。数値的にも“ISO1600止まり”だし、ISO400くらいまで感度を上げると色ノイズが目障りになってくる。最高感度のISO1600まで上げると、最近のデジカメでは見られない芸術的な色ノイズ祭り(笑)。ただし、無理なノイズ処理は行ってないので、細部の質感はあまり失われていない。一方、APS-Cサイズの大型センサーを採用するGR IIは、ISO1600まで上げてもノイズ感は少ないし細部の質感も良好。だが、ISO6400くらいになると、ノイズ処理の影響で細部の描写や質感がアマめになる。そして、最高感度のISO25600まで上げると、斑模様で醜い色ノイズが見られるようになり、細部も相当アマくなる…といっても、GR DIGITALの画像と見比べると“10年間の高感度性能の進化”を強く感じる。初代「GR DIGITAL」の撮って出しJPEG画像も悪くはない。だけど、さらに高品位な描写を得たいのなら、RAWデータを現像ソフトで現像(JPEG画像を新規作成)するのがベスト! ここでは、ボクが常用している「SILKYPIX Developer Studio Pro6」でRAW現像を行った。2005年発売の「GR DIGITAL」と、2015年発売の「GR II」。その両カメラを撮り比べてみると、10年間の“デジタル技術の進化”の大きさを痛感させられる。そう、センサーの画素数が2倍に増えた…という単純な話ではない。発売当時は気にならなかったGR DIGITALの操作レスポンスの悪さや、液晶モニターの表示クオリティの低さが、どうしても気になってくるのである。だが、その一方で「よくもまあ、ここまで変わらず継承されたものよ」と、感心させられる点も多く見受けられた。ボディの使用素材やデザイン、各操作パーツの形状や配置。そして、高性能な28mm相当の単焦点広角レンズを搭載。バッテリーも、型番は違えどシリーズ内で共用できるケースが…。そういった基本的な作りや仕様を変えないあたりに、作り手が込めた“GRスピリッツ”のようなモノを感じる。そして、カメラ自体の作りや精神論的な部分だけでなく、実際にいろんなモノや風景を「GR DIGITAL」で撮ってみて、描写性能の良さもあらためて実感できた。そう、液晶モニターの見え具合はアレ(笑)でも、自宅のPCモニターで見ると、有効約813万画素の1/1.8型原色CCDのポテンシャルの高さや、GR LENSの性能の確かさなどが再確認できる。もちろん、APS-Cサイズのセンサーには及ばないだろうが、それでも十分高画質! RAW現像の結果を見てそう感じたのである。「約10秒待つけど、やっぱRAWモードで撮ってみるかナ」初代GR DIGITALは、そう思わせてくれる“ポケッタブルな高画質カメラ”であった。▲2018年3月20日2016年2月16日2015年12月3日2015年10月26日2015年9月10日2015年9月10日2015年9月1日2015年10月1日2015年10月6日2015年12月29日2015年9月11日2010年10月12日Copyright ©