自由貿易 保護貿易 どちらがいいか

あなたの財産を「守る」「増やす」「残す」ための総合情報サイト2020.7.27今回は、国際貿易における「自由貿易」と「保護貿易」の違いを見ていきます。※本連載は、大阪府の有名高校の教諭を歴任し、現在は大阪府立天王寺高等学校の非常勤講師を務める南英世氏の著書、『意味がわかる経済学』(ベレ出版刊行)の中から一部を抜粋し、経済学の基礎知識をわかりやすく説明します。国際貿易のあり方は基本的には 一方、保護貿易とは外国との貿易に国が介入し、自国の産業を保護・育成することをいいます。保護の方法には、 もちろん、自由貿易と保護貿易のあいだには、保護の程度によってさまざまなバリエーションがあります(図表)。  貿易は各国の国益と国益が激しくぶつかり合います。外国から自由に輸入することを認めれば、自国の産業が競争に負けてつぶされてしまうかもしれません。 競争力のない産業にとって自由貿易は死活問題です。過去には「貿易戦争」が「本物の戦争」に発展したこともあります。自由貿易と保護貿易のどちらが国民にとって望ましいのでしょうか。この問題に初めて経済学的な解答を与えたのが、イギリスの 次回以降、少し面倒な議論が続きますが、リカードが使った数値例をもとに比較生産費説について説明します。     大阪府立天王寺高等学校 非常勤講師1951年生まれ。金沢大学卒。金沢大学助手を経て、1983年より大阪府立高等学校社会科教諭。2006年より指導教諭として、新採教員および中堅教員の授業力向上のために助言および師範授業に取り組む。「授業とは感動を与えることである」という信念のもと、社会現象の本質を考える授業を実践。著書として、『意味がわかる経済学』『学びなおすと政治・経済はおもしろい』、高等学校用教科書『政治・経済』『現代社会』『社会と情報』など多数。ホームページ  http://homepage1.canvas.ne.jp/minamihideyo/ 本連載は、2017年5月25日刊行の書籍『意味がわかる経済学』から抜粋したものです。最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。お気に入りに登録しました。意味がわかる経済学南 英世ベレ出版経済学の理論や数字を聞いても、それが何を意味するのか、そもそも何のための理論なのかがよくわからないという経験はありませんか? 本書は理論や数字の意味をしっかり理解できるよう、実際の経済状況や経済政策と結びつけ…[人気記事ランキング]メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。アクセスランキングお気に入り 自由貿易と保護貿易のどちらがいいか議論があるようにおもいます。 個人的には、発展途上国が経済成長している時期は自由貿易がよいと思いますが、 経済成長して安定期に入ると保護貿易の方がいいようにおもいます。 要するに国の発展度合いで使い分けるのがいいように思います。 自由貿易と保護貿易のどちらがいいか議論があるようにおもいます。 個人的には、発展途上国が経済成長している時期は自由貿易がよいと思いますが、 経済成長して安定期に入ると保護貿易の方がいいようにおもいます。 自由貿易とは、外国との貿易に何ら制限を設けることなく自由に貿易することをいいます。 一方、保護貿易とは外国との貿易に国が介入し、自国の産業を保護・育成することをいいます。 キャリアアップのためのお役立ちサイト貿易・海外営業事務職種から探す用語2018/05/14今回は、「自由貿易」と「保護貿易」についてご紹介します。貿易実務に直結する話ではないのですが、ニュースで取り上げられることもあるトピックですし、貿易に興味のある方はぜひ知っていただきたい内容です。貿易事務に携わるなら、ぜひ頭に入れておきましょう。ここ10数年の間に、世界の貿易はこれまで人類が経験したことのない規模にまで大きくなり、最近では“経済のグローバル化”という言葉を頻繁に聞くほど、世界各国間での貿易取引があたり前の時代になりました。これは、貿易取引が「自由」に行われるようになったことの表れでもありますが、一方で自国の利益を第一とするアメリカのトランプ大統領の方針や、イギリスの国民投票で決まったEU脱退(ブレグジット)に象徴されるように、自国を「保護」する動きも世界各地で表面化するようになりました。こうした状況もあり、世界では今、国際貿易の在り方についてあらためて関心が寄せられ、日本の新聞やテレビのニュースなどでも「自由貿易」と「保護貿易」という言葉を目や耳にする機会が増えています。「自由貿易」「保護貿易」を端的に表現すると、以下の通りです。国家の介入・干渉にはさまざまな形がありますが、代表的なものに「関税」が挙げられます。通常、海外から国内へ商品を輸入する際には通関時に関税が課せられますが、各国が関税を課す一番の目的は、“外国産商品の価格調整をして、自国の産業を保護するため”であり、ほとんどの国では関税制度が設けられています。つまり、価格の安い外国産商品がたくさん出まわると国内商品が売れなくなり、結果的に自国産業が衰退するといったことがあるために、関税制度が設けられているのです。※関連記事:『しかし、ここ10年ほどの間に自由貿易主義の考えが徐々に浸透し、世界各国は自由貿易協定(FTA)や経済連携協定(EPA)を結んで、締結国間の関税を撤廃していく動きが活発になりました。日本もまた、各国との幅広い分野での経済活動の自由化を目的として、経済連携を推進している国のひとつです。※関連記事:『なぜこの10年ほどで、世界各国における「自由貿易主義」の傾向が強まったのか。その最大の理由は、自由貿易を促すことによって、“自国の経済的発展、成長が見込めるから”ということに尽きるでしょう。「自由貿易」は国内企業だけでなく外国企業との自由競争を促し、という循環を生み出し、多くの人々の生活水準の向上に貢献してきました。しかし、自由競争が世界規模にまで大きくなると、海外で起きる政治的・経済的な動きが為替レートなどを通じて国内経済にも影響を及ぼすため、危機管理がより複雑で難しいものになります。また、経済規模が大きくなると、力を持つ者はますます豊かになり、そこから脱落した者は経済的な力を失うという経済格差がより大きくなっていきます。例えば、ライバル会社との競争に打ち勝つため、企業が外国の安い労働力をもとめて生産現場を海外へシフトしたり、海外移民など低賃金雇用できる労働者を国内で雇ったりする流れが顕著になりました。先進国の労働者が海外の人に雇用を奪われるという状況が生まれたのも、「自由貿易」の負の一面だと言えるでしょう。これらが自由貿易のメリット、デメリットですが、「保護貿易」だとこれが逆さまになります。「保護貿易」には、外国からの輸入品の数量を制限したり、高関税を課したりすることで、“自国の産業が競争に負けて衰退しないように保護する”、“自国民の雇用を守ることができる”というメリットがあります。しかし一方で、自由競争にさらされないために自国の産業が成長せず、国際競争力を持つことができなくなるというデメリットもあるのです。とはいえ、日本のように自由貿易主義の政策を推進している国々の中には、保護貿易主義の考え方が全くない訳ではありません。日本が各国と締結しているFTA、EPAには、保護貿易主義的な一面もあるのです。例えば、日本は自国の農業を守るため、米などの農産物に関しては海外の輸入品に対して関税を課しています。こうした事情を抱えているのは日本だけではないため、FTA、EPA交渉は、それぞれの国の事情も踏まえてじっくりと協議され、発効に至っているのです。昨今何かと話題となるアメリカのトランプ大統領は、保護貿易主義的な政策を打ち出していますが、浸透している自由貿易の流れがトランプ大統領の方針だけで、すぐに保護貿易主義(保護主義)に切り替わるということはないと予測されています。しかし、近年のアメリカやイギリスによる保護貿易主義的な動きが、これまでの自由貿易主義の在り方を大きく揺さぶったことは間違いありません。今後、日本政府をはじめ各国政府は、“自由貿易と保護貿易のバランス”を熟考しながら進むことでしょう。自由貿易と保護貿易の違いや、抱えている課題など、ご理解いただけたでしょうか? 2017年のトランプ大統領の誕生や、2016年のイギリスの国民投票によるEU脱退(ブレグジット)は、ある意味で現代のグローバル化の流れに対する反動ともいえます。貿易に携わっている皆さんにはぜひ、貿易取引を取り巻く体制が今後どのように変わっていくのかについても、関心を持っていただけたらと思います。 シゴ・ラボでは、他にも貿易取引に関する知識や実務で使える仕事術など、貿易事務に携わる方に役立つ記事を、多数ご用意しています。ぜひ知っておきたい情報ばかりですので、さっそくチェックしてみてください!貿易事務を目指す方に向けて、「まずこれだけは覚えておきたい」現場で頻繁に使われる貿易用語をebookにまとめました。ダウンロードして、ぜひご利用くださいね。 参考サイト 2017/10/192020/07/092016/01/06職種から探すpowered by 日本やアメリカの議論から言えることは,保護貿易の「保護」はロビー活動などで政府に影響力を行使できる特定産業を保護し,自由貿易の「自由」は貧困からの自由(解放)を意味する,ということであ …

「自由貿易」「保護貿易」を端的に表現すると、以下の通りです。 ・自由貿易…輸出入について、国が介入や干渉しない貿易 ・保護貿易…(自由貿易とは逆に)自国の産業保護のために国が関与、介入する貿易. 異なる国家間で行われる、商品の売買・取引を「貿易」といいます。その中で、関税(外国から商品が入るときにかかる税)などの国家による制限・介入がなく、自由に取引ができる「貿易」のことを「自由貿易」といいます。各国が「自由貿易」を行うと、他国との売買・取引が活発化し、世界的に国際分業が広がります。すると、全体としての労働力に対する生産性が上がり、利益を産みます。また、消費者はより安い製品を買うことができるようになります。詳しくは後ほど説明します。最近では、環太平 … ところで、個人的見解として自由貿易と保護貿易、どちらかが一方的に正しいということはありません。要はバランスの問題です。 そして、行き過ぎれば振り子は戻る。今は行き過ぎた新自由主義が衰退しつつあります。 自由貿易と保護貿易の是非 自国産業を保護する「関税」 自由貿易と保護貿易のどちらがいいか議論があるようにおもいます。 個人的には、発展途上国が経済成長している時期は自由貿易がよいと思いますが、 経済成長して安定期に入ると保護貿易の方がいいよう … どちらに傾いても日本のためにはならないと思う。保護主義は利権化と無責任を招き、自由貿易は無計画と破綻を招く。旅館は他人を泊めても家族にはしない。そういう利益を最大化し不利益を最小化する位置を見極めるバランス感覚が要求されている。