アニー 2017 会 百花
2017年アニーの会(百花)がひとりアコースティック・ギターを手に登場し、弾き語りで「トゥモロー・アニーver.(Tomorrow)」をソロで歌い始める。 静寂の中に染み入ってくる、こんな「トゥモロー」も実に素敵じゃないか。 !」と、森口が観客の気持ちを代弁。それぞれのアニーたちの新しい挑戦を、藤本と森口、そして観客が拍手でたたえた。コンサートの大詰めは、「ニューディール・フォー・クリスマス(A New Deal For Christmas)」。森口がウォーバックスの秘書グレースのパートを担当。ハニガンと正反対のキャラクターだが、「ETERNAL WIND ~ほほえみは光る風の中~」や数々のヒット曲を持つ森口の澄んだ歌声が、このナンバーに実にピッタリだった。2019年のアニーズも紹介され、「また、アニーに会いに来てくださいね!」というアニーたちの声に、心の中で「はーい!」と元気よく返事する筆者(44歳)。最後はやっぱり「トゥモロー(Tomorrow)」が会場全体で歌われて、2018年クリコンが終演。出口にて丸美屋食品お土産セットをもらい、さっそく来年のカレンダーに「『アニー』観劇」の予定を書き込む筆者だった。『アニー』は春・夏の本公演だけではなく、年末にも『アニー』の世界を再体験できるのが嬉しい。アニー&アニーズのより一層の成長に、アニーになりたい歴31年の筆者でさえも、「みんな大きくなったなぁ……」と、すっかり親戚気分だ。お土産の「丸美屋食品セット」を手に、寒さも忘れてホクホクと家路についた。(R)&(C)2019 TRIBUNE MEDIA SERVICES,INC.ヨコウチ会長1974年東京都生まれ。小学生の頃『アニー』に衝撃を受け、ミュージカル好きに。 野村里桜 アニー まず思ったのは、アニー本編よりも清々しい雰囲気がします。 何か吹っ切れている印象。 思いのほか元気で、のびのびしている。 口角もよく上がっている。 会百花 アニー あいかわらずアイ … 座右の銘:「演劇の話しかしたくない!」多彩なエンタメ情報をTwitterで発信中SPICE総合アカウント音楽演劇 / ミュージカル / ダンスアニメ / ゲームこの記事が気に入ったら【新連載】「野村義男のおなか(ま)いっぱい おかわりコラム」1杯目は10年来の友人ミュージシャンKが登場フランク・ザッパからhideまで──テリー・ボジオが語る約50年にわたるドラマー人生とは【インタビュー後編/連載・匠の人】[Alexandros]川上洋平の映画連載スタート!初回は『mid90s』について語ります【新連載:ポップコーン、バター多めで PART2】海外アーティストの現在と変化する洋楽ビジネス!奥浜レイラの【洋楽ハッスル!#67 StayHome Edition VOL.3】大平峻也と桜村眞がMCで贈る『エンスタ』、第8回ゲストにUMake&田村心 アルバム全曲紹介でRoselia、BiSHアイナも登場尾上松緑、「紀尾井町家話」を語る ~歌舞伎ファンの間で注目度上昇中の配信トークイベント 中学以降は演劇にも開眼し、1997年から約9年、演劇サイト「えんげきのぺーじ」でおすすめ芝居を担当。 2017年アニーの会(百花)がひとりアコースティック・ギターを手に登場し、弾き語りで「トゥモロー・アニーver.(Tomorrow)」をソロで歌い始める。 静寂の中に染み入ってくる、こんな「トゥモロー」も実に素敵じゃないか。 Streaming+図夢歌舞伎大地ネット DE アート[Alexandros]川上洋平の「ポップコーン、バター多めで PART2」エンタメの未来を訊く!匠の人ホーム・シアトリカル・ホーム 寄席鍋SPICEおすすめアニメ特集4人のアニー;(左から)新井 夢乃・野村 里桜・会 百花・宮城 弥榮 今回は2017年・2018年・2019年のアニー&アニーズ、そして2017年・2018年・2019年ウォーバックス役の藤本隆宏、2010年ハニガン役の森口博子が出演し、華やかなショーを展開した。ミュージカル『アニー』の本編と同様に、佐橋俊彦が音楽監督を、福田光太郎が指揮をつとめた。構成・演出は小川美也子、振付は小山みゆき。前半はミュージカル『アニー』の曲を中心に、後半はクリスマスの曲を中心に華やかなショーが展開された。「メイビー(Maybe)」の前には、プレゼントよりも親のぬくもりを求める孤児たちそれぞれの気持ちが、モノローグで吐露され、それを受け止めるように4人のアニーたち(2017年アニー野村 里桜・会 百花、2018年アニー新井 夢乃・宮城 弥榮)が、「メイビー(Maybe)」をしっとりと歌い上げる。続いてゲスト・森口博子の登場だ。森口は、アニー役が中原櫻乃(スマイル組)・澤田真里愛(トゥモロー組)だった2010年に孤児院長ハニガン役を演じた。当時のポスターを思わせる黒い衣裳で登場、久々の「リトルガールズ(Little Girls)」は大迫力! そして2010年のハニガンと、現在の孤児たちが出会うという感動! なんでも森口は、「今回オファーをいただく前から、未だお家で時々、ハニガンの歌を真剣に歌ったり、セリフを言ったり、踊ったりしてた」(藤本のリードボーカルでの「N.Y.C.」では、4人のアニーが順々に「未来のスター」のソロ部分を担当、四者四様の個性が楽しめる。次いで「フリードレス(Fully Dressed Without A Smile)」で「キッズが贈る、笑顔のタップ!」と、出てきたキッズのセーラー衣裳は、2016年以前のジョエル・ビショッフ演出時代、つまりは森口がハニガンだった時代へのリスペクトだったのだろうか。「アニーアニー~2人でいればいい(I Don't Need Anything But You)」の前には、アニーたちが、それぞれの明るい言葉で会場にとびっきりの笑顔を向ける。「(アニーは)お日様みたい」という歌詞にピッタリの演出だ。続く「Funky Jingle Bells」では、ダンスキッズがそれぞれの得意技を見せ、会場をグルーヴ感で包みこんでゆく。観客も手拍子で応えるそのリズムは、2018年に大ヒットした映画『ボヘミアン・ラプソディ』でおなじみQUEENの「WE WILL ROCK YOU」を彷彿させる。「恋人がサンタクロース」では、センターで歌う森口(純白のウェディングドレス姿!)に、キャンディステッキでハートマークやクリスマスツリーを作って盛り上げるサンタ服のダンスキッズ。「クリスマスメドレー① ポップス」は、どこのアイドルグループかと見まごう、はつらつとしたパフォーマンスを披露。緑の揃いの衣裳に身を包むアニーズの圧倒的なカリスマ性。新井夢乃を囲むように出てくるモリーサンタたちの図も、これまたとってもキュート! 指揮の福田をはじめ、楽団メンバーたちもサンタ帽子をかぶって、可愛らしさをアピール。「お楽しみいただいていますか?」と出てきたのは2018年アニーの新井・宮城。新井が「大きなキャンディステッキが、ステッキでしたね!」とダジャレで会場を和ませる。2人はMCとして、このコンサートで使われている楽器について解説を聞くべく、楽団の奏者にインタビュー。その技術を間近で目の当たりにさせられた2人の驚きが、そのまま客席にも伝わって来るようだった。「新しいことに挑戦するのがこのクリコン」ということで今回披露されたのが、2017年アニーズによる「ジャズ コーラス スキャット メドレー」だ。ビング・クロスビーの「WHITE CHRISTMAS」や、おなじみの「ジングルベル」を、ジャズのスキャット(歌詞ではなく「ラララ」「ルールー」「ドゥワー」」など意味を伴わない音で歌う手法)で聴かせる。曲の終盤にはスウィング感あふれる「ダバダバ」コーラスの中から、旧世代の人間には懐かしい日テレ深夜番組「11PM」のテーマの一節が飛び出してくるのも御愛嬌だ(もちろん歌っている少女たちはそんなこと知る由もない)。続く「We Wish You A Merry Christmas」はケルト音楽風のアレンジだ。随所に、アイリッシュ・ダンスを下半身だけで踊るダンスキッズがステージをよぎっていくのが楽しい。「クリスマスメドレー② 讃美歌」は教会風の鐘を鳴らしての厳かなスタートで、音楽監督・佐橋俊彦の技が光る。『アニー』本編で洗濯屋のバンドルズが「あめには栄え」を歌いながら去ってゆくことでもわかるように、アニーはクリスマスまでの2週間を描いた物語だ(第一幕:1933年12月11日~19日、第二幕:1933年12月21日~25日)。だから本編終盤でも「ひいらぎかざろう」が歌われるわけだが、これをクリコンで聴くと、どうしても筆者は「こいつも共犯、ラララ♪ラララ♪ラララ♪」と、『アニー』本編でウォーバックスの歌うパートを続けたくなってしまう。『アニー』ファンの性(さが)というべきか……。そのウォーバックスを演じた藤本がせつない美声で東方神起の「Verry Merry Xmas」を歌い始める。共に歌うアニーズがやがて客席に降りてきて、運のいい観客にはクリスマス・プレゼントが手渡たされた。プレゼントの中身はもちろん、協賛企業である丸美屋食品からの「ふりかけ」だった。2017年アニーの会(百花)がひとりアコースティック・ギターを手に登場し、弾き語りで「トゥモロー・アニーver.(Tomorrow)」をソロで歌い始める。静寂の中に染み入ってくる、こんな「トゥモロー」も実に素敵じゃないか。そこへ、会と同じく2017年アニーだった野村が登場、さらに2018年アニーの新井・宮城も加わり、爽やかで美しいハーモニーを響かせる。2017年アニー&アニーズが、このコンサートで卒業となることがふと思い返されて、感傷がこみあげてきた。藤本と森口が会のギター演奏と、アニーたちの歌声を拍手で迎える。新しいチャレンジとしてギターを毎日練習したという会に、「手にマメができたんじゃない?」などと気持ちに寄り添ってくれる森口ハニガン。優しいじゃないか……。昨年のクリコンではモリーたちの中心に立っていた野村だったが、今年は「背が伸びてお姉さんたちの歌に入れてうれしかった」とのこと。「里桜ちゃんは英語ができるんだよね? Do you love Annie?」と森口に振られた野村は即「Yes!」と元気よく英語で答えていた。演技や歌の経験はあったが、「MCは初めてなのでドキドキした」と語る新井。「ステッキのギャグ、良かったよ」「笑顔で堂々としていたよ」と、バラドルとしても歌手としても活躍する森口に褒められ、とっても嬉しそう。「タップキッズに憧れていたので、座内オーディションで頑張ってタップのメンバーになった」という宮城には、「ここまで来るのにオーディションがあって、また受かってからもオーディションがあるの?